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放射線技術科

目次

放射線技術科紹介

放射線技術科で働くスタッフは診療放射線技師18名、助手3名で構成されています。
一般撮影・マンモグラフィー・X線TV・骨密度測定・CT・MRI・RI・血管造影・
心臓カテーテル・手術室イメージ・放射線治療とそれぞれのセクションを担当しています。
日々進歩する画像診断および診断装置に対応すべく努力し、医師をはじめ他職種と協力しながら質の高い医療の提供に努めています。

学会発表

平成26年5月18日に山口市で開催された、第70回山口県診療放射線技師会で峯重正紀技師が学術発表をしました。
「CT-ColonographyにおけるDose Reduction Wedge Filterの検討」という演題で、CTを使用した大腸検査において、被ばく線量の低減と画像の適正化を目的とした発表です。
平成26年7月5日に岡山市で開催された、日本放射線技術学会中国・四国部会の第15回夏季学術大会においてCT研究会の症例報告として、徳永望技師が発表しました。
これからも患者さんに安心で安全な検査を受けていただけるよう、研究・検討を重ねていきますので、よろしくお願いします。

一般撮影

胸部撮影

呼吸器系疾患、循環器系疾患の有無、全身状態経過観察管理、また肺、心臓、頸部、横隔膜等の胸部疾患診断を行います。

腹部撮影

腹腔内臓器の異常や脊柱、胸郭下部などの異常等の診断を行います。

骨格系撮影

一般に骨折等の骨の異常や関節の異常の診断を行います。

骨盤計測撮影

分娩時必要に応じて、骨盤の大きさが出産に適しているかスケールを使用して検査します。

尿路系

主に造影剤を使用して腎臓、尿管、膀胱等の撮影をすることによって機能や形態の診断を行います。

マンモグラフィー

乳房専用のX線撮影です。
フラットパネル型デジタルディテクタを搭載したデジタルマンモグラフィ装置を使用しています。少量のX線量で質の高い画像を撮影でき、高い病変描出能力を持っています。
 
マンモグラフィ検査とは・・・
乳房を片方ずつ挟み、平らにして圧迫して撮影します。乳房を薄く均一に広げ圧迫ることによって、乳房内を鮮明に見ることができます。
また、圧迫をすることにより放射線被ばく線量を少なくすることができます。
 
現在マンモグラフィ検診は主に午前中に行っています。

骨密度測定(骨粗鬆症の検査)

BM
骨に鬆(す)が入り、腰痛や骨折の原因となる骨粗鬆症、高齢の方、特に女性の方に多い病気です。
初期にはなんの症状もなく、病気が進んで腰などが痛くなる前に、早めの検査で発見することが大切です。

骨密度測定装置の特徴として、
  1. 極めて少ないX線を利用しています。
  2. 検査がスピーディです。(腰椎の骨密度測定の場合、測定時間は約5分ぐらいです。入室から退室まででも約10分)
  3. 検査データは保存されますので、定期的な検査で、正確な診断が行えます。
骨密度測定を希望される方は、健康管理センター、整形外科、産婦人科にておたずね下さい。

X線TV

透視検査とはX線を用いて体内の透視画像をリアルタイムにTVモニタで観察しながら行う検査です。X線TV室には2台のX線透視装置を設置しています。胃や大腸の消化管検査、ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)、脱臼や骨折の整復、脊髄腔造影検査、尿路系造影検査、子宮卵管造影検査、外科術後検査などに用いられます。

消化管造影

食道・胃・大腸などに造影剤を使用して行う検査です。造影剤を付着させて表面の性状を観る検査です。

胆道系造影

内視鏡を併用して十二指腸より胆管・膵管を造影する検査。

脊髄腔造影

くも膜下腔に造影剤を注入し脊髄腔の形態を把握し、脊髄及びその周辺の病変診断を行います。

CT

当院では2台のCT装置で日々の検査を行っています。2020年12月に80列CT、2021年1月に320列CTを導入しました。2台のCT装置ともに人工知能(AI)の技術であるディープラーニングを応用した画像再構成法を用いることで被ばくを減らしつつノイズの少ない高画質な検査が可能です。

特に320列CTは1回転で16cmの幅を撮影可能で心臓や頭部(脳)の範囲であれば寝台を移動させることなく撮影でき、撮影時間の短縮、造影剤減量が期待できます。また、県内でも数少ないデュアルエナジーという撮影法も可能で、造影剤を用いてになりますが肺の状態をカラー表示したり、手術による体内金属からの画像の乱れを低減することも可能になりました。

新しいCT装置の機能を十分に活用し日々の診療に貢献できれば幸いです。
CT室1 320列CT
CT室2 80列CT

MRI

PHILIPS社製Ambition 1.5T
MRIとはMagnetic Resonance Imaging(核磁気共鳴画像)の略です。

核磁気共鳴といってもピンとこないと思います。簡単に説明しますと磁場の中に人体を入れると、人体の中の水素原子が一定の方向を向きます。その状態で色々なエネルギーのパルスを与えると人体の臓器によって違った信号が帰ってきます。その信号を捕らえて画像にしています。MRI装置は、他のX線装置と異なり放射線を使用しないため人体への影響がなく、人体のあらゆる方向の断面の画像を得ることができます。また、MRAという名称で呼ばれているMRアンギオグラフィーは、人体のあらゆる血管が、造影剤を使うことなく簡単に撮影できます。また、胆管や膵管なども造影剤を使わず画像化できます。

2023.04 MRI装置が更新されました

 2023年4月に新しいMRI装置を導入しました(PHILIPS社製Ambition 1.5T)。
前機種よりも高い磁場均一性を有しており、より広い範囲の撮像においても歪みのない検査が可能となりました。
 また、新しい高速撮像技術が備わっているため画質をほとんど損なうことなく撮像時間の短縮が可能となっており、急性期疾患や息止め時間の長い検査などにも期待できます。また、MRAという名称で呼ばれているMRアンギオグラフィーは腎機能が悪くて造影剤が使えない方でも人体のさまざまな血管の撮影ができます。
 当院には磁気共鳴専門技師が在籍しており、患者さんにより良い画像を提供するため日々検討を行い研鑽を重ねております。

当院MRIで撮影したMRCP(MR胆管膵管撮影法)と手関節

RI

RI検査は、一般の方々にはなじみの少ない検査と思われますが、頭、心臓、骨といった多様な部位の疾病疾患の検査として幅広く活用されている検査です。検査の特徴としましては、ラジオアイソトープ(放射性核種)と呼ばれものを利用した薬剤を体内に投与して、体内から放出される放射線をカメラで捕らえて画像を構成するといった少し聞き慣れない手法の検査ですが、安全面においても比較的安心してお受けいただける検査です。

ここ最近では、認知症関連(アルツハイマー病など)の疾病に対する早期診断のための有効な検査としても知られてきており、CT、MRI等、他のモダリティー検査との併用によってより高い診断効果が生まれるものと期待されています。

血管撮影

血管撮影装置は、その名の通り人体の血管を撮影することができる装置で、病気の為に血管が細くなっている部分を診断したり、腫瘍に栄養を供給している血管を見つけたりすることができます。
 
検査を行うにはカテーテルという細い管を身体の腕や足の付け根の部分から挿入し、検査を行いたい血管にX線を吸収するお薬(造影剤)を注入してX線を用いて撮影を行います。例えば、血管が細くなっている部分には風船を使って広げたり、ステントという金網の筒を血管内に留置したりします。また、腫瘍につながっている血管に対して選択的に薬を注入することで(通常の投薬による治療に比べて)他の正常な組織へのダメージを最小限にする治療法や、腫瘍に栄養を供給している血管を金属コイルで塞いだりする治療法、他には血管が破れて出血している部分を金属コイルで栓をする治療法などに、この血管撮影装置は活躍しています。
 
2023年12月に新しく血管撮影装置(Alphenix BP)を導入しました。
従来装置と比べて、より頭部領域に特化したバイプレーンシステム(アーム2本)となり、1度に2方向から血管の観察か可能になりました。同時に2方向から観察できることで、正確な血管走行の把握が可能となり、さらには少ない造影剤量で治療ができるようになりました。
 
当院には、主に心臓の検査治療に使われる血管撮影装置と、それ以外の部位(頭部や腹部、四肢など)に用いる血管撮影装置(新しく導入した装置)の計2台が稼動しており、日々の診療に役立てております。

ライナック

平成24年9月より機器更新のため中断しておりました放射線治療を平成25年4月より再開いたしました。当院では、がん治療の充実を図るために、新たに高精度放射線治療装置の導入となりました。
放射線治療の世界のグローバルスタンダード(世界標準機)の放射線治療装置を導入することにより、高精度かつ短時間での放射線治療に対応することができるようになります。これまで遠方へ治療通院されていた方には、当院での治療が可能となります。

治療計画(シミュレーション)

放射線治療を始める前に適切な治療範囲や照射方法を決定致します。
当院では、CT装置で撮影した画像を用い、最新の治療計画装置で腫瘍に対し三次元的に治療シミュレーションを行い照射計画を立てます。

画像誘導放射線治療(IGRT)

放射線治療において重要な事は腫瘍の位置を正しく把握し、正確に放射線を照射することです。その為、当院ではIGRT(Image Guided Radio Therapy)を導入いたしました。
治療前に腫瘍の位置を確認しその画像情報をもとに腫瘍との誤差を正しく補正することで正確に放射線を照射することが可能になりました。

放射線治療

放射線をあてる範囲は板状の遮蔽物(マルチリーフコリメータ)を重ね合わせて腫瘍の形状を形成します。
従来は、1cm幅のリーフを搭載している治療機が主流でしたが、本治療機は、最新鋭の制御機能を搭載し5mm幅のリーフで木目細かな腫瘍形状を形成し正確な治療が可能となります。

■放射線治療に関するお問い合わせ
山口県厚生農業協同組合連合会 周東総合病院 放射線治療室又は地域医療福祉連携室
TEL:0820-22-3456
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