本文へ移動

循環器内科

方針および診療内容

循環器内科について

 狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患、心房細動や房室ブロックなどの不整脈、心不全、心筋症、心臓弁膜症、大動脈解離、下肢閉塞性動脈硬化症といった心臓大血管の病気に対して診療を行っています。現在スタッフ医師4人による診療体制です。
 
 外来は内科外来にて月曜日から金曜日の毎日、1~2名の循環器内科医が担当しています。問診から診察を行い、心電図、レントゲン、心エコー、ホルター心電図、心筋核医学検査(シンチグラフィ)、冠動脈CTなどの適切な検査を行います。正確な診断およびリスク評価を行い、患者さんに適した治療法を提供することを心がけています。また栄養指導や運動療法などを含めた包括的に再発予防にも力を入れています。
 
 入院診療は、東館4階(CCU4床あり)で行っています。
狭心症、心筋梗塞などの診断・治療のために心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈形成術を行っています。徐脈性不整脈に対して恒久型ペースメーカ植え込みも適応を的確に判断し行っています。
心不全、急性大動脈解離、急性心筋梗塞の治療では、早期退院、社会復帰がスムーズにいくように、心リハ指導士のもと、理学療法士と看護師がチームを組み、心臓リハビリを積極的に行っています。
冠動脈疾患や心臓弁膜症、大動脈解離などで外科治療を必要とする場合には他院心臓血管外科と緊密な連携をおこない、切れ目のない治療を行っています。

冠動脈疾患について

安定狭心症

 冠動脈の狭窄のために、労作時に心筋への血流不足を生じ、胸痛や心電図変化が出現する病態です。
 検査の方法は運動負荷試験、心臓核医学検査(心筋シンチグラフィ)、心臓CTなどを行います。また治療方法としては薬物療法、経皮的冠動脈形成術(PCI)、冠動脈バイパス術(CABG)がありそれぞれにメリット、デメリットがあります。
 当院では患者さん、ご家族の希望や全身状態から患者さんにとって一番良い方法を模索することを心掛けています。

不安定狭心症、急性心筋梗塞

 不安定狭心症とは、労作性狭心症が新たに生じた場合、狭心症症状の出現頻度が増え、持続時間が長くなった場合、安静時に狭心症症状が出現した場合で、急性心筋梗塞へ移行する危険性の高い状態です。
 急性心筋梗塞は急性に冠動脈の閉塞・高度狭窄のために心筋への血流が極度に不足して、心筋細胞が死に至る状態です。心機能の低下(心不全)、心破裂、致死性不整脈による生命の危険を生じます。急性心筋梗塞は一度発症すると死亡率は約30%と高率であり多くは病院受診前の死亡になります。一方で病院受診後に適切な治療を受けると死亡率は約5-7%であり、早期受診→緊急心臓カテーテル検査によって診断し、一刻も早い治療が必要です。
 当院循環器内科は緊急症例の受け入れを行い、急性心筋梗塞に対する早期のカテーテル治療を行なっています。

心不全について

 心不全とは『心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気』と定義されています。心不全の原因として、高血圧、不整脈、心臓の中の弁の病気(弁膜症)、心臓を養っている血管の病気(狭心症や心筋梗塞)、心臓の筋肉自体の病気(心筋症)など様々です。むくみ、息切れや体重増加等の症状が出ます。薬物療法に加えて心不全の原因となる病気の治療が基本となります。
 心不全は慢性的な疾患で、症状が改善しても完全に治ることはなく再発を繰り返す病気です。心不全の再発原因として、食事(水分や塩分過多)、ストレス、過労、薬の飲み忘れ、感染症等多岐に渡ります。
 当院では特に入院心不全患者において、医師のみではなく看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士などの多職種の医療従事者が介入して再発予防に取り組んでいます。

勤務医紹介

  • 弘本 光幸(診療部長 兼 内科主任部長)
    山口大学医学部臨床教授
    (資格・専門医等)
     日本内科学会認定内科医・総合内科専門医
     日本循環器学会循環器専門医
     日本専門医機構認定総合診療専門研修特任指導医
    (所属学会)
     日本内科学会
     日本循環器学会

  • 沢 映良(循環器内科医師)
    (資格・専門医等)
     日本内科学会認定内科医・内科指導医・総合内科専門医
     日本循環器学会循環器専門医
     日本心不全、不整脈心電図学会ICD/CRT研修修了
     日本専門医機構認定総合診療専門研修特任指導医
    (所属学会)
     日本内科学会
     日本循環器学会
     日本心臓病学会
     日本不整脈心電学会

  • 梶井 俊郎(循環器内科副部長)
    (資格・専門医等)
     日本内科学会認定内科医
     日本循環器学会循環器専門医
     日本心血管インターベンション治療学会認定医
     浅大腿動脈ステントグラフト実施基準管理委員会 浅大腿動脈ステントグラフト治療実施医
     日本心臓リハビリテーション学会認定心臓リハビリテーション指導士
    (所属学会)
     日本内科学会
     日本循環器学会
     日本心血管インターベンション治療学会
     日本心臓リハビリテーション学会

  • 山本 麻紀子(循環器内科医師)
    (所属学会)
     日本内科学会
     日本循環器学会
     日本心血管インターベンション治療学会

概要

虚血性心疾患、心不全、心原性ショック、不整脈等の循環器疾患に関しての診断から治療まで担当致しております。

  • 外来で行う検査及び治療:心エコー、運動負荷心電図、ホルター心電図、心筋シンチグラム、24時間血圧計、血圧脈波検査、末梢血管エコー、24時間経皮的酸素飽和度モニター
  • 院で行う検査及び治療:心臓カテーテル検査、心臓電気生理学的検査、冠動脈及び末梢血管の経皮的カテーテル治療、ペースメーカー植え込み、ポリソムノグラフィー(睡眠時無呼吸症候群検査)
  • 日本循環器学会より循環器専門医研修施設の認定を受けています。

NCD(一般社団法人 National Clinical Database)の参加について

当院循環器内科は、一般社団法人 National Clinical Databaseが実施しているデータベース事業に参加をしております。この事業は日本全国の参加病院からの診療データを登録し、集計・分析を行う事で医療の質の向上を目指すものです。患者さんにより適切な医療を提供するための専門医の適性配置が検討できるだけでなく、最善の医療を提供するための各臨床現場の取り組みを支援することが可能となります。当科を受診される方は、趣旨をご理解の上、ご協力の程よろしくお願い致します。

登録対象となる患者さんについて

当院循環器内科にて、心臓カテーテル検査等を受けられた方が登録対象になります。登録は患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂く事ができます。なお登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

登録される情報の内容について

登録される情報は、日常の診療で行われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療やその方法等となります。これらの情報以外の患者さんを容易に特定出来る情報(氏名、住所等)は登録される事はありません。

NCD担当者の訪問による登録データ確認について

当院からNCDへ登録した情報が正しいかどうかを確認するために、NCDの担当者が患者さんのカルテや検査データなどを閲覧する事があります。当院がこの調査に協力する際は、NCDの担当者と守秘義務に関する取り決めを結び、患者さんの個人情報と登録したデータを結びつける事が可能となる情報を院外へ持ち出したり、口外することを禁じます。
TOPへ戻る